2023 年 7 月より培養装置での疑似細胞を活用した評価試験を行ってまいりましたが、
2024 年3月よりRMDCの研究施設内でヒト脂肪組織を活用した評価試験を開始します。
培養ロボットの組み立て作業が完了し、今後、ヒト脂肪組織を活用しての動作確認等の評価試験を行います。
評価試験後は、RMDCの細胞培養施設内にてヒト幹細胞を用いた原料の製造を行ってまいります。
◆装置開発の経緯
現在、「再生医療事業」において、2014 年 11 月に施行された「再生医療等安全性確保法」により、国内医療機関での幹細胞治療に際して、より安全性を求められるようになりました。海外患者からも国内の培養技術の安全性は評価され、幹細胞治療が行われております。しかしながら、ヒト幹細胞の培養には熟練者の手作業が必要です。
そこで、培養ロボットにより、自動的、なおかつ大量の細胞を培養できるようになることで、再生医療の普及につながると考えられています。培養ロボットは、細胞培養プロセスを自動化することにより、細胞培養時の汚染リスクや作業者によるヒューマンエラーを最小限にすることが可能となり、初代培養から継代培養まで培養工程の一連の流れを自動制御で運用が可能となる国内初の装置です。国内外の医療機関や再生医療事業者に提供することを目指し、開発を進めてまいります。